96歳で逝った祖父の、ささやかで美しい人生の記憶
畑で採れた野菜で作る優しい料理。無駄を出さない生活の知恵と工夫。
お墓参りを欠かさず、近所の人たちとの交流を楽しむ……。
静岡県で暮らす96歳の祖父の、穏やかで満ち足りた暮らし―それはまるで、禅語の「吾唯足知(われ、ただたるをしる)」*を体現しているようでした。

壮大な人生を丁寧に歩み続けた、祖父の晩年の日々。
500枚を超える記憶の一枚一枚が、本当に豊かな暮らしとは何かを静かに語りかけます。

*「吾唯足知」…足る事を知る人は不平不満がなく、心豊かな生活を送ることができる。

1日1日を切実に、そして丁寧に積み重ねるおじいちゃんの生き様から、
心豊かで美しい暮らし、人としての十分な幸せは、
既にそこに存在していることを、教わりました。
―著者あとがきより

水島大介 (みずしま・だいすけ)
静岡県掛川市出身。2012年、カメラマンとして独立。2015年よりD-CORD所属。幼少期をともに過ごした祖父の写真は、独立以前から10数年にわたり撮り続けた。現在、パーソナルワーク、クライアントワーク共に、精力的に活動中。

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