お客さんたちの姿はいつか訪れるかわいそうな姿では決してなかった。
活力をもらっていたのは、僕の方だった。(本文より)

KYOTOGRAPHIE2020で多くの観客の心を揺さぶった作品がついに1冊に(略して『ぼく弁』)。突然独居老人たちと関わることになった20代前半の著者は、初めは老人たちの暮らしぶりを直視できず距離を置いていたものの、次第に関係性を構築し、いつしか年の離れた友人のように彼らの家を訪れて撮影を重ねていった。ある若者が「写真家」になるまでの10年にわたる記録。

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