美味しいものが大好きな女の子が訪れたお店は、純喫茶「さぼうる」。
森のような外観に、洞窟のような店内、やさしいマスター。
そして、店の名物・なないろのクリームソーダに出会う。何色を注文したらいいか迷っちゃう女の子は、“色鮮やかで、あま〜い”夢の世界へ……。

“純喫茶ブーム”の火付け役である純喫茶コレクション・難波里奈と、爽やかな色彩と透明感のあるイラストで人気のoyasmur(オヤスマー)が描く、実在の純喫茶、神保町「さぼうる」を舞台にした“しゅわしゅわ、あま~い” 夢の物語。

 

著者プロフィール

[作] 難波里奈(なんば・りな)

東京喫茶店研究所二代目所長。日中は会社員、仕事帰りや休日にひたすら純喫茶を訪ねる日々。 「昭和」の影響を色濃く残すものたちに夢中になり、当時の文化遺産でもある純喫茶の空間を、日替わりの自分の部屋として楽しむようになる。近著に『純喫茶とあまいもの 京都編』(誠文堂新光社、2020年)など。

[絵] oyasmur(オヤスマー)

イラストレーター。秋田出身。
美大在学中にハンドメイド雑貨の出店をきっかけに活動を始める。
書籍・雑誌の挿絵、広告、音楽アートワークなどで絵を描く。
日常はたまた夢の中に感じたさびしさやきらめきを描きとめている。

「さぼうる」について

本の街・神田神保町にあるこの喫茶の名店は、1955年創業。店名からは「サボる」という言葉を連想しますが、スペイン語の「味わい」を意味するそう。
もう日本でも数少ないといわれている現役のレトロな赤電話を横目に、どこか南国の雰囲気を感じる入口をくぐると、地下、1階、中2階からなるゆったりした店内が現れます。
長い年月の間に壁を埋め尽くした落書きを眺めるのもこちらでの過ごし方の醍醐味。
当初はみどり色のみだったクリームソーダも6種類から選べるようになり、この絵本をきっかけに更に1色ふえて7種類に。
わくわくする秘密基地のような空間で、この日だけは好きなものばかり召し上がるご褒美の時間をいかがでしょうか?

「さぼうる」からのコメント

“うれしいなぁ。こどもの夢がつまったクリームソーダの絵本ができるなんて。”
―鈴木文雄(さぼうるマスター)

“喫茶店は夢のある場所でありたいです。大人になっても。”
―伊藤雅史(さぼうる店長)