中馬さんの写真には、映画館という生き物が写っており、映画という宇宙が息づいている
―― 山根貞男(映画評論家)

フィルムからデジタルへ。
この過渡期に、フィルムの最後の姿をつかまえに、日本全国140を超える映画館を尋ね歩いた映写技師がいる。
圧倒的な迫力と情熱――。
映画館の椅子に身を沈めたときの心のざわめきと興奮を、モノクロームの写真がとらえた。

なつかしき、あの素晴らしい時間が蘇る。

日本全国142のフィルム上映館を収録(うち51館が閉館または休館)、300ページを超えるボリューム。
映画誕生120年の本年、日本映画史における貴重な資料を収めた一冊の誕生です。

著者:中馬聰
装幀:大島依提亜
寄稿:山根貞男(映画評論家)、高井英幸(東宝株式会社相談役・元社長)、小西康陽(ミュージシャン)