1990年9月にミノルタフォトスペース新宿で開催した写真展のタイトルである。撮影期間としては1987年(昭和62年)から1990年(平成2年)頃が中心、天皇崩御という歴史の転換点を含み、またバブル景気の危うさを感じながら乗らなきゃ損々という空気が充満していた時期でもある。なにか街の中がざわついていた印象を持っている。アジトに向かう途中にあった御蕎麦屋さんにスーツを着た一団が地上げ交渉に来ていたのを目撃したこともあった。
私の人生の中では一番、血の気が多い時期だったと思う。

― 山崎弘義(本書あとがき)より