本号の最終見開きページのイメージは、いうまでもなく、若き日の荒木経惟さんと荒木陽子さんのツーショットである。

過日、ある雑誌の用件で、久しぶりに荒木さんと会ったおりに、その企画のテーマにそうかたちで荒木さんが持参したお手製のスクラップブックに貼られていたものだ。荒木さんが笑いながら同席するスタッフに見せていたときに、ぼくはすかさずその一枚をコピィしてしまったのだ。それはもうそうするほかないお見事なツーショットで、おそらく荒木さん最初期の写真集「センチメンタルな旅」のころのものであろうと思えたが、裸のお二人の、あまりにも若々しい記念スナップの生プリントから伝わってくるインパクトとメッセージは、ぼくの胸にぐっときたわけである。

— 森山大道 後書きより

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