1970年代から90年代にかけて、日本各地の自然や風景をとらえた写真家・前田真三。
とりわけ美瑛町を中心とする北海道の四季折々のイメージは広告やカレンダーで爆発的な人気を博し、日本人が抱く北海道の心象風景として定着してきたといっても過言ではありません。

前田真三が初めて美瑛の丘を訪れたのは、今から50年前の1971年のこと。以来20年以上に渡り撮影した無数の写真から、丘の風景を新たな視点でとらえ直した写真集です。
編集と装丁を手がけたのは、前田真三の孫で、写真家・アートディレクターとして活躍する前田景。

さまざまな丘の稜線をグラフィカルにつなぐことで、季節や時代を越え、ページからページへと丘がつながり、写真家と旅をするような一冊ができあがりました。膨大なポジフィルムを前に過去から現在へ祖父と孫がつながった、丘を吹き抜けるおおらかな風を感じてください。

前田真三(1922-1998)
1922年東京都生まれ。1967年(株)丹溪を設立し、写真活動に入る。1974年初めての写真集『ふるさとの四季』を出版。以後、風景写真の分野に独自の作風を確立し、数多くの作品を残す。代表作に『出合の瞬間』『一木一草』『奥三河』『丘の四季』などがある。1987年、北海道美瑛町に自らの写真ギャラリー拓真館を開設。日本写真協会賞年度賞、毎日出版文化賞特別賞、勲四等瑞宝章、美瑛町特別功労者章などを受賞。

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