Sold Out
- hardcover
- 160 pages
- ISBN 978-4-86152-890-3
- 2022
近年、世界および日本でも高い評価を得ているソール・ライター。なかでも、晩年の自らが暮らしたマンハッタンの街に溶け込むようにして写した、街と人々の何気ないしぐさが醸し出す「ストリート・フォト」は、我々を魅了してやみません。
本書は、ソールが2013年に亡くなってから、アトリエに無造作に遺されたままになっていた約1万余の膨大なスライド写真を、生前ソールと親交の深かった夫妻が主宰するソール・ライター財団がデジタルアーカイブする「スライド・プロジェクト」の成果として刊行。
◆ソールのアトリエ風景、カメラ機材なども公開
◆マウント、フィルム種別、手書きラベルメモ資料など、貴重データベース収録
◆財団スタッフが語る、葛藤と感動の奮闘記
◆プリント技術者が明かすソールの色彩感覚秘話
《収録コラム》
膨大なスライドフィルムに埋もれて過ごした貴重な日々
―マーギット・アーブ
ソール・ライターは、生涯、色を愛し、色にこだわり続けた
今ここに、写真家ソール・ライターを振り返る
―マイケル・パリーロ
これは、ソールのスライドアーカイブを掘り起こした
ソール・ライター財団の奮闘記である
―マイケル・パリーロ
ソール・ライター(Saul Leiter)
1923年、米ペンシルベニア州ピッツバーグ生まれ。1940年代、絵画のようなカラー写真の先駆者として、また「ヴォーグ」「ハーパーズ・バザー」などの有名ファッション誌の写真家として活躍した。その後2006年、ドイツのシュタイデル社から初の写真集『Early Color』が刊行されると、1940年代後半にしてすでにカラー写真を極めていたその才能に広く注目が集まるようになる。2013年に死去。没後、世界中の美術館で展覧会が開催され、写真集『ソール・ライターのすべて』(青幻舎)など多数出版される。
マーギット・アーブ(Margit Erb)
ソール・ライター財団の創設者でありディレクター。1996年からライターが亡くなる2013年まで、ハワード・グリーンバーグ・ギャラリーにてライターのエージェントを務めながら、公私にわたり深く交流。これまで『Early Color』、『In My Room』(シュタイデル社)、『ソール・ライターのすべて』をはじめとする、生前から没後にいたるすべてのソール・ライター作品集の編集に携わる。現在は、夫であり共同ディレクターのマイケル・パリーロとともに、ライターが生前に使用していたニューヨークのイースト・ヴィレッジのアトリエに保管されている膨大なアーカイブの維持管理を行っている。
マイケル・パリーロ(Michael Parillo)
ソール・ライター財団の共同ディレクター。編集者及び音楽やライフスタイル関連のジャーナリストとして20年のキャリアを経たのち、2015年に財団加入。『ソール・ライターのすべて』、『ファッション・アイ:ニューヨーク編』(ルイ・ヴィトン)、『In My Room』など、多くのライター関連書籍の編集に携わっている。また、短編映像『Seeing Is a Neglected Enterprise: The Saul Leiter Foundation』(2016)の製作総指揮を務めた。