$41.59
- Softcover
- 144 pages
- 228 × 279 × 14 mm
- ISBN 9784908356124
- English, Japanese
- 2019
1992年のイギリス・ダンジェネスと、2010年代後半のベルリン、ロンドン、東京郊外の姿が、時間と空間を超えて交錯する写真集。
髙橋恭司が、映画監督 デレク・ジャーマンの庭のあるダンジェネスを訪れてから約30年の時を経て刊行となりました。髙橋の目に映った「世界の果て(エッジ)」と世界の終わりがつづく現在の世界を写真だけでなく、デレク・ジャーマン、髙橋恭司の言葉と合わせて感じることのできる一冊です。
映画監督のデレク・ジャーマンは、1986年にHIV感染の宣告を受けたことをきっかけに、イギリス南部の原子力発電所のある町、ダンジェネスに移り住む。
打ち捨てられた小屋《プロスペクト・コテージ》を住まいにし、庭には、草花だけでなく、流木、腐った鉄など、海岸で拾い集められた漂流物を用いた造形を施した。
写真家・髙橋恭司は、ジャーマンが亡くなる直前の1992年にダンジェネスを訪れる。
「そこは世界の終わりのような場所だった。同時に、そこには全てがあった」と、写真家は語る。
「写真はいつも世界の終わりを続ける。」
映像と写真の世紀にジャーマンが遺したものへの返答が、ここにある。
■髙橋恭司
写真家。1960年生まれ。90年代より広告や海外雑誌『Purple』などで時代の本質を鋭く捉えた美しい質感のある写真を発表し、今日の写真家に多大な影響を与えている。個展「夜の深み」(2016年・nap gallery)、グループ展「Elysian Fields」(2000年・ポンピドゥーセンター)ほか。写真集『The Mad Broom of Life 』(1994年・用美社) 『ROAD MOVIE』(1995年・リトルモア)、『Takahashi Kyoji』(1996年・光琳社出版)、『Life goes on』(1997年・光琳社出版)など多数の作品集を出版。
■デレク・ジャーマン Derek Jarman
1942年生まれ。映画監督、画家、詩人、舞台美術家。1974年イン・ザ・シャドウ・オブ・ザ・サン』で映画監督としてデビューする。以降の監督作品に『セバスチャン』『ジュビリー』『カラヴァッジオ』『ザ・ガーデン』『BLUE』など。生前よりゲイであることを公表。1994年エイズにより死去。