一本の水平線

安西水丸は1970年代より長年にわたり書籍の装丁、雑誌の表紙やポスター、小説やエッセイの執筆、絵本、漫画など、枠にとらわれることのない多様な活動をしながらも、心には「イラストレーターであることへの誇り」を常に持ち続け、ひとつの時代を築いたイラストレーターです。彼の作品は画面の要素をできる限りそぎ落としながらも、柔らかくユーモアに溢れ、ときに優しく、ときに鋭く、みる者を魅了しました。本書は4つのchapterで構成し、「小さい頃からずっと絵を描くことが好きだった」と語る氏の幼少期から晩年に至るまでの足跡を辿ります。また、公私にわたり親しい間柄だった嵐山光三郎、村上春樹、和田誠、3氏との仕事も紹介いたします。

【構成】
ぼくの仕事:
小説/装丁・装画/エッセイ/漫画/絵本/雑誌/
ポスター/広告・立体物ほか

ぼくと3人の作家:
嵐山光三郎さんと
村上春樹さんと
和田誠さんと

ぼくの来た道:
絵を描くことが遊びだったーー千倉のこと
学生・デザイナー時代ーーイラストレーター前夜
青山のアトリエ/鎌倉のアトリエ
ぼくの好きなもの(カレー/スノードーム/ブルーウィロー/お酒)

ぼくのイラストレーション:
個展出品作品を中心に一枚絵によるイラストレーション“作品”を集めました