$32.83
- softcover
- 448 pages
- 150 × 210 mm
- ISBN 978-4861528637
- Japanese
- Oct 2021
自分の足で街を歩きまわり、自分の手で建物に触れ、自分の目でとことん観察し、近代建築をわかりやすく、マニアックに解説して建築ファンを増やした大阪歴史博物館の名物学芸員、酒井一光の遺した論考集。酒井さんと活動を共にした近代建築オーナー、研究者、タイルファンによる座談会も収録。
●さまざまな雑誌や記録集に寄稿したテキストを分類、再構成
近代大阪と泉布観
報告 実科女学校校舎として使用された泉布観について 卒業生への聞き取り調査を通して
関西のモダニズム建築・補遺 太閤さんにささげた最先端の技術と意匠一大阪城天守閣一
大阪城天守閣復興と城内の聖域化 一「大大阪」シンボルの誕生
村野藤吾のタイルの技法に関する一考察
概説建築家・村野藤吾と本展覧会について ※「村野藤吾 やわらかな建築とインテリア」展(大阪歴史博物館、2014年)
インタビュー:酒井一光氏に聞く-村野藤吾の都市への振る舞い 聞き手:松隈洋・笠原一人
インタビュー:酒井一光氏に聞く-村野藤吾と近鉄 聞き手:石田潤一郎・笠原一人
〈資料解説〉建築家・中村順平資料について
中村順平画「前橋八幡宮透視図」と実現した社殿について
建築家・中村順平の設計活動についての一考察
日本のタイルと建築の歴史
材料からみた大阪の近代建築
特集 煉瓦の生産と供給 大阪における煉瓦製造と研究の課題
「レンガ」と「煉瓦」と謎をとく
鉄筋コンクリート造時代のタイルとテラコッタ
建築家・片岡安による大阪遷都論について
「大大阪」時代の都市景観と建築家の役割
近代建築の保存と活用について
ストックされない建築・都市連載第1回 死を前にした建築
ストックされない建築・都市連載第2回 「郷土建築」へのまなざし
ストックされない建築・都市連載第3回 急変する大阪を前にして
市民、歴史愛好家に受け入れられる建築展を目指して
博物館建築の歴史と展示・諸機能
歴史系博物館における建築の展示をめぐって
● それぞれのテキストに委員による解題を掲載
《刊行委員会メンバー》
栄原永遠男(大阪歴史博物館 名誉館長)、山形政昭(大阪芸術大学 名誉教授)、笠原一人(京都工芸繊維大学 助教)、倉方俊輔(大阪市立大学 准教授)、橋寺知子(関西大学 准教授)、高岡伸一(近畿大学 准教授)、澤井浩一(大阪歴史博物館 学芸員)、阿部文和(大阪歴史博物館 学芸員)
酒井一光(さかいかずみつ)
1968-2018年。東京理科大学工学部建築学科卒業、東京大学大学院建築学専攻博士課程中退。1996年大阪市立博物館(当時)、2013年大阪歴史博物館主任学芸員。日本では数少ない建築を専門とする学芸員として、特に大阪の近現代建築などの調査・研究に精力的に取り組んだ。