モンゴルーいくつものパラレルワールドを旅する

『夜明け』(赤々舎)につづく10年ぶりの写真集。
2014年より毎年モンゴルに通い、モンゴル全土、さらには中国の内モンゴル自治区を巡ったこの旅は、自然と人間とが調和する世界を求めて始まりました。山内悠が原始的な暮らしを営む遊牧民の在り方に惹かれて移動していく中で、カメラには思わぬ光景が写し込まれていました。地球の創世を思わせる鉱物の世界、現代の文明を享受する都市、既視感のある近未来的な砂漠の風景―—、これらのまるで異なる世界が、牧歌的な遊牧民の暮しと隣り合わせに存在していることに、写真を現像してみて気づいたのです。

常に自然と人間との関係性を見つめ、視点の転換を通して私たちの世界の在り方を探求する山内悠。宇宙と地球のあいだを行き来した『夜明け』の作品から、今作では並行して在る空間と時間への旅を提示しています。

モンゴルのドキュメンタリーに留まらない、写真を通しての思惟を、ページから体感する。

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