撮影から20年を経て初めて明かされる 代表作『海景』を巡るもう一つの物語。

私は誰もいない砂浜で孤独な作業を続けるうちに、
文明は終わってしまったのではないか、
という錯覚にとらわれた———杉本博司『時の物差し』より

1990年、南半球で海を撮影していた杉本は、美しい砂浜に点在する不思議な物体群を発見する。
それらは、まさに溶け失せた近代文明のかけらであった……。

2014年4月25日から9月までパリで開催されている杉本博司の大規模な個展「今日、世界は死んだ(ロストヒューマン・ジェネティックアーカイブ」展は、
フランスのみならず、世界中で今、大きな話題となっています。
その展覧会には、『海景』や『ジオラマ』、『Lighting Field』など、杉本の代表作と並んで、撮影から20年以上を経て初めて公開されることとなった本シリーズ『ON THE BEACH』を発表しております。
この『ON THE BEACH』もまた、杉本が一貫して追求してきた、人間の記憶の古層、時間、そして文明の歴史を現像化したシリーズとなります。

シリーズの全24点を収録した大判写真集。

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