先号より大変長くお待たせしました!
時間が伸縮しながら、それぞれの内側にあるような季節でしたが、りんごの木が幾度も実るように、今号には新たな寄稿も加わっています。

実家の弟の部屋での一泊から目覚め、自己に成っていく術の一つが思われる本吉映理の「I am becoming」。ウクライナに入る5月5日から始まり、9月8日の東京の家の中で、生活音と鳥の声を聞く夢無子の「What is War?」。その他の連載も、重みも風もある原稿です。

見たことのない風景を、 誰かの写真や文章を読むことで思い浮かべるとき、その眼差しは誰の、どのようなものなのでしょう。そして「りんご」が置かれる風景は、皆さまのどんな場所でしょうか。
訪れる春から、ぜひお手にお取り頂けたらと思います。


「りんご通信 5」

本吉映理   I am becoming
清水裕貴   Bar Landscape Vol.5 ─ 血と星の儀式
川瀬慈    影の飛翔
夢無子    What is War?(ウクライナ日記)
齋藤陽道   ホットブルー日記
川崎祐    本と明け方 5 ─ もうひとつの時間の蓄積
木村和平   わたしは道すがら 5
戸田昌子   今井壽惠の「写真的抗議」
髙橋健太郎  北海道から。沖縄から。5 ─ 眼の記憶


Editor in chief:髙橋健太郎
Editor:姫野希美
Design:大多和琴

Cover photo:本吉映理