本特集では,ソーシャルメディア(SNS)を自身の仕事や作品を公開する「ポートフォリオ」として活用するグラフィックデザイナーたちをとり上げ,オンライン上で生まれる新たなヴィジュアル・コミュニケーションの潮流を検証していく。

 前半部分でとりあげる11名のデザイナーたちは,「Acid Graphics(アシッド・グラフィックス)」と称され,グローバルに注目をあつめる人々。Instagram上のコミュニケーションを起点にしている彼らは,感性の近いデザイナー同士でハッシュタグを共有し,自らをタグ付けすることで自発的に集合化する。SNS上のゆるやかなつながりが「日常」である人たちならではのヴィジュアル・コミュニケーションだ。

 ポスト・インターネット化した情報環境がデフォルトとなり,オンラインのコミュニティがより一層深化する時代にあって,個々の手のなかから出発したイメージは,どのように共有され,拡散されていくのか。ポートフォリオそのものの歴史と変容にも言及し,公開・共有を可能とするオンライン・ポートフォリオ的なメディアの構造とデザインにも視野を広げていく。

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