$26.20
- Softcover
- 128 pages
- 180 x 235 mm
- ISBN 9784861529818
- Japanese
- Jan 2025
奈良〈くるみの木〉石村由起子がこれまでに出合ったうつわ。
その一部をエピソードとともに紹介。
ライフスタイルショップという言葉や概念がない40年前から時代を先駆けてそのスタイルを実践してきた、奈良のカフェと雑貨の店〈くるみの木〉。県外から訪れるファンも多いお店で扱う食や雑貨は、代表の石村由起子の目によって選び抜かれてきました。
なかでも石村の大きな原点であり、大事にしてきたのがうつわの存在といいます。
本書では、10代の頃から今に至るまで、石村がこれまでに出合った思い入れあるうつわの一部を5章構成で紹介します。
10代の頃に、東京で旅館を営んでいた叔母に連れられて訪れた乃木神社骨董蚤の市で、はじめて購入した白磁と染付。そこから連なる石村の原点といえるうつわ。
中国茶の道具や、みなでお喋りをする時間を大切にしている石村ならではの、茶碗や湯呑み、グラスやカップなど「人と語らう時間に寄り添ううつわ」。
尊敬する作家、信頼する作家、大好きな作家は大勢いるが、その中でも「わたしにとって特別な作家」という三谷龍二や、たまたま紹介されている記事を読み、どうしてもこの人に会いに行きたいと強く思い、会いに行った辻和美をはじめ、ともに時代を過ごしてきた作家のうつわ。
旅に出かけて手に入れた中国や韓国の骨董や、モダンな佇まいを持つ韓国の現代作家のうつわ。
最後の章で紹介するのは、ともに育っていきたいと思わせる、石村より若い世代の作家のうつわ。
最初は憧れの作家を訪ね、やがて年頃の近い作家との交流から互いに影響を与え、そして最近は若い作家に発見や驚きを覚えながら集めた多くのうつわ。どれも運命的に出合った、石村の「目を喜ばせてきた」うつわとの、一期一会の物語。
石村由起子(いしむら・ゆきこ)
香川県高松市生まれ。暮らしを楽しむ祖母の知恵にくるまれて育ち、学生時代には染織を学び、民芸に親しむ。1983年、奈良の郊外で出会った小さな建物でカフェと雑貨の店〈くるみの木〉を始め、現在は奈良を拠点に、日本各地で企業や地域の夢をかたちにする手伝いも行なっている。『私は夢中で夢をみた』(文芸春秋)、『自分という木の育て方』(平凡社)、『あふれる日々を、ととのえる』(PHP研究所)など著書多数。