Shoujo Raisan

Yuki Aoyama

Seigensha

Sold Out

Hardcover
512 pages
130 × 169 mm
ISBN 9784861527975

「少女礼讃(しょうじょらいさん)」は写真家 青山裕企が、誰も知らない、
ひとりの女性を撮影し続けている作品である。

年齢、名前が明かされてない、SNSでの情報発信や、モデル・アイドル活動といったこともしていない、どこに住んでいるかも分からない、ひとりの女性。
中学生のようなあどけない笑顔と、たまに見せる、驚くほど大人びた表情。小柄で、「女の子っぽい」髪型。
しかし、あか抜けない服の中には成熟した体が隠されている……。

2018年の夏に出会ったこの女性を、青山は毎週のように、圧倒的な量と質で、徹底的に撮影し続けている。
青山はこの女性に出会った時に、眩いほどの“少女らしさ"を感じたという。
それはこれまで「同級の女の子」を「少年」の気持ちで撮ってきた青山が、
「大人」の眼差しを持ったことを意味する。

数々の著名アイドルやモデルなどを撮影してきた青山が、この名もない女性に見出した“少女性"とはなんなのか。
それは、これまで固定概念として語られてきた「少女らしさ」「少女趣味」といった枠からはみ出た、ありのままの美しさ。

撮影ごとに異なる表情を見せ、撮影を重ねるほどに、生まれ変わる“少女"。
撮影の度に別の誰かになり、撮影が終わるとまた誰でもないひとりの女性に戻る。
繰り返し続ける、新しい“少女"との出会いと別れ。
撮影者である青山にとどまらず、鑑賞者も巻き込まれていく、
“少女"を介したパラレルでエンドレスな行為。

「少女礼讃」は“少女"という存在があって撮ることができる写真であり、
“少女"という存在そのものへ畏怖の念を込めた、祈りの儀式の記録である。

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